の記事に対して、でもないんだけれども。
去る9月16日、Twitterで
埼京線の線路内に金髪の男女2人が立ち入り「駅員や警察と鬼ごっこしている」「酒を飲んだり雑草に隠れてキスしている」
というようなTwieetが回ってきました。でも、それを自分は最初デマだと思ったわけです。その理由が
- 駅員が人種までアナウンスするわけはない
- そんなに多くの人が見たなら一次情報がネットにたくさん上がっているはずだがなかった
- 情報の発信源がまとめサイトだった
以上から、誰かがデマを流してそれをまとめサイトが拾って、それを嘆いて誰かがTwitterにかいてそれに感化された誰かがまた拡散して、という流れでデマが拡大していったのだろうと。
そしてその日の夕方、公式発表を取材した、ニュースペーパーの記事が出ました。
その後、「線路内に人はいない」と確認し、同8時6分から順次運転を再開。通勤ラッシュの時間帯に主要な路線で運転見合わせや遅延が生じたことで、約9万5000人に影響が出たという。【ハフポスト日本版 / 金春喜】
これを受け、ネット上では「外国人男女2人が線路内立ち入り運転見合わせ」「(その2人が)駅員や警察と鬼ごっこ、原宿駅の近くで走りながら酒を飲んだり雑草に隠れてキスしてる」などと真偽不明の情報を載せたサイトが拡散され、Twitterでは1万件近くリツイートされた。
(中略)
一方、JR東日本の公式発表では、線路に立ち入った可能性のある人物の属性については一切言及していない。同社東京支社の広報担当者は「線路内に人はいなかった」とした上で、「(仮に立ち入った人物がいたとしても)国籍、人数、性別はわからない」と説明している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9c311ff88e1e65ca434059634a5c1076ede80d7b
ほらやっぱり!デマだった!
そう思って自分はこういう漫画を描きました。
ところが、この後、事態は思わぬ方向に向かいます。
togetter.com
実際に線路に立ち入った外国人はいた。そしてそのソースが、その外国人本人のInstagram。本人もそれを認めている(認めたうえですでに出国済み)という。Twitterに伝聞しかなかったのは、実際に見た人がリアルで伝聞して、それをTwitterに書いた、ということだったのでしょうか。
つまり、最初に聞いた情報は実はデマではなかった(結果的に)ということになりました。
新聞記事は確かにJRに取材をして言質を取っていますが、確定してない情報に対しては広報されないし(実際に本人を捕まえて聞いてみないと国籍人数性別は断言できない)。正確な情報以外が流されない。それだけ見てしまうと、実際に起こったことをデマだと断じてしまう危険性だってあるわけです。例えば、戦争で状況的に20000人死んでいるとか、犯罪的行為で被害にあったことが正確に証明できないと『それはデマ』と思ってしまうこと、思われてしまうこともあるわけです。
これは困った。どうしたらいいのかわかりません。予防のしようがない。
そして、上で書いたマンガの中で『(デマを広めるなら)今度はAIで絵を描いて貰う』って言ってるんですけれども、ネタで。でもそれがあっという間に現実になってしまった。
これはアウト。
— なかむらすばる🌻 (@subaru_chen) 2022年9月26日
物理的にありえない水の動き、現実的ではない家の配置、画質と画像サイズ。AIが作成した写真です。
熊本地震の際にライオンが逃げたとフェイクニュースを流した人と同様で、災害時に不安を煽るデマを流している。通報しました。
なお、ライオンの件投稿した男性は後に逮捕されています https://t.co/WRRKb1xrWy
もう駄目だ、何も信じられない。
自分の頭で考えようが他人の決定に身を任せようが、真実にたどり着くのがとても難しい時代になりました。
どうなる?
結論はないです。困ったな、って話です。