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重力ピエロ

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重力ピエロ (新潮文庫)

重力ピエロ (新潮文庫)


ストーカーの夏子さんが良い。

登場人物が、全員魅力的で、その魅力的な人間を如何に魅力的に表現するかという表現手法が本当にいい。すばらしい。
あちこちの引用と全然関係ないような脇道の話、それは本編においてもあんまり(物理的世界では)関連しないのだけれども、叙述、主人公の語りの中で意味を持ち、それがキャラクターの行動とかそのひととなりを表すエピソードに連なっていく演出が一言でいうなら、作者説明文にも書いていた通り“洒脱”なのだと思う。

キャラクターの魅力

魅力的なキャラクター。才能やスキルが優れている、際立っている、という設定があるのだけれども、それを生かすエピソードが淡々としていていい。物語というほどのものではなく、細かいエピソード。でもそのエピソードがキャラクターの存在感を高めて、魅力的に見せている。
其々がその人間の哲学、世界観をもっていて、それに沿って生きている、行動して人生を形成している。それが他人に対して、害をなすこともあるけれども、それに対して反省や後悔をしない。それが“キャラクター”をとても魅力的に見せている。それは、敵役に対してもそうだ。邪悪そのもののような人間だが、ある種の魅力というものも、物語の中から見ることができる。


面白かった。