それは、原因があるから結果があるのではなく、“結果”があるから“原因”が帰納されるということ。ここを間違えると、ナチスドイツの優生学みたいな無茶苦茶なことになる。
「キリンの首が長くなったのは、高いところの植物を食べる為」
ではなく
「キリンの首が長かったので、高いところの植物を食べることができたので生き延びることが出来た」
が正解。
このふたつは同じことを言っているようで、全く違う。
ここら辺の錯誤が(そしてどう錯誤していることを理解できてない人が多い)いくつかの悲しい悲劇を生んでいる。例えは努力教。
「努力は必ず報われる」
という命題に対して、
「最終的に結果を残せた行為のみを努力と呼ぶ」
というようなことが意識せずに行われていることが、とても多くある。
こういう、因果の考え方に対して、なんとか、こう、ならないかなあと思うけれども、どうにも分かってもらえない。
- 作者: リチャード・ドーキンス,日高敏隆,岸由二,羽田節子,垂水雄二
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2006/05/01
- メディア: 単行本
- 購入: 27人 クリック: 430回
- この商品を含むブログ (188件) を見る