orangestarの雑記

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ペットが生きているうちに、葬儀社は探しておいた方がいいです。

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先日、飼っていた猫がなくなりました。突然でした。おしお、という名前の猫です。10歳と10か月でした。その時の、具体的な話は、29日からの日記に書いてあります。



膵臓が本当の原因の病気で、分かる時にはもう、どうしようもないくらいに病状が進行しているというものでした。人間でも、膵臓の病気というものはなかなかわからないので、なんていうか、どうしようもなかったんだなあ、って。



急に具合が悪くなって、動物病院へ飛び込んだら重度の糖尿病と診断され、その日の夜のうちにさらに大きな病院へ回されて、そこから、肝臓が悪いとわかったんだけれども、更に本当の原因を探すために検査をして、膵臓が原因と分かったんですが、その時点で病院としてできることはなく、自宅へ引き取って、そこで最後の時間を過ごしました。病気が分かって、たった、4日のことでした。



その後、ペット葬儀を行っている業者さんに頼んで葬儀を行いました。そこは以前、インターネットの何かの記事で見つけて、そして、その会社のサイトを見て、もし万が一、そして必ず来るその時には、ここの葬儀社に頼もう、と決めておいたところでした。ただ、まさか、こんなに早く、その時がくるとは思っていなかった。



実際に今回、そこを使ってみて、とても良いと思いました。他のペット葬儀の会社がどのようにやっているのか、実際に比較したわけではない(出来るわけがない)のですが、自分たちにとって、充分な葬儀を行ってもらったと思っています。



葬送に何を求めるかは、人それぞれ、そのペットとの過ごし方や考え方によると思うので、全員におすすめするわけではありませんが、こういうところもあるよ、というような話なので、そのように聞いてください。


remember-you.jp


今回、僕が頼んだのは、こちらの会社です。



火葬ができるバンで、自宅の近くまで来てくれます。そして、そのバンに積み込んである小型の火葬炉に遺体を納めるところまで、立ち合いができるようになっています。実際に体験して分かったのですが、目の前で、“遠くに行ってしまう”という実感が持てることは、残った人間にとって、大事なことなんだな、と思いました。人の葬儀は経験しているのですが、それは、当たり前すぎて逆に気が付かなかったです。



1時間ほどで、火葬が終わり、骨壺に入った状態で骨を返してもらいます。この時、オプションで頼めば、骨を拾うこともできます。



また、遺骨を引き取れない場合には、葬儀社さんの方で、引き取って、合同供養という形をとってもらうこともできます。



車には、社名など書いておらず、また、会社の人も仮の会社名を名乗っているので、周りの人に知られたくない人も安心できるということです。自宅ではなく、少し離れた公園などで、落ち合うことも可能だそうです。



事前に考えて、ここにすると決めていたので、実際に、“その時”が来てからの行動を戸惑わずにできました。実際に体験した“その時”の直後というのは、何か考えたり調べたり、そういうことができる精神状態ではなかったので、事前にそういうことを決めていて良かったと思いました。



もちろん、ここの葬儀社さん以外にもいいところはありますし、ここがベストというわけではないと思います。ただ、自分たちが今回、ここの葬儀社さんにお世話になって、なんの問題もなくことを終えることができた、ということを書いておきます。そして、どこの葬儀社さんを選ぶにしろ、その時が来た時にどこへ頼むのか、は決めておいた方がいいと思います。その時は、何の予告もなくある日突然来ることもあるので、自分たちがその時に何を望むのか、そのあと、どうしたいのかを考えておくことは必要だと思います。



あと、今、ペットを飼われている方に伝えたいのは、ペットの、“鳴き声の動画”を撮っておいた方がいい、ということです。



うちの猫は、特徴的なダミ越えで、いつも、何かをしゃべっているような声でした。あまりに日常的だったので、その声を、何か、音として残す、ということを考えもしていなかった。写真も、うちに来た当時はたくさん撮っていたのですが、だんだんと日常になっていくにしたがって、そこにいるのが当たり前になって、わざわざ写真を撮ったり、記念を残したりとか、そういうことをしなくなっていきました。それは、本当に家族として過ごすようになったということで、悪いことではないと思います。でも、今、いなくなって、“ああ、あの声を撮っておけばよかったな”、と少し後悔しています。ですので、今、ペットを飼っている方は、ぜひ、声を残るような動画などを撮っておいてほしいです。



自分は、自営業で家でする仕事をしているのですが、こういうことがあったとき、最後まで見とれるのでよかったと思います。ただ、悪いところは、どうやって日常に戻っていいのか分からないところ。外で、サラリーマンをしていたなら、強制的に日常がやってくるのでしょうけど、こういう仕事だと、自分でなんとかしないとならない。



さみしいのは、我慢すれば何とかなるけれども、ふとした時に、柔らかな毛布みたいだった毛の手触りを思い出したり、ちょっと湿っているような体のにおいを思い出すたびに、どうにもたまらない気持ちになります。





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※元気だったころのおしお


おしおのこと - orangestarの雑記
おしおという猫のこと - orangestarの雑記
おとといと昨日の話 - orangestarの雑記


あと、おしおのキャラクターをモデルに漫画を描いたことがありました。なんというか、小姑みたいなパーソナリティの猫でした。

お義母さまはネコ! (Next comics)

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