orangestarの雑記

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レトロ(と言われてしまう)ゲームについて、または桃太郎伝説2の思い出

桃太郎伝説2 【PCエンジン】

桃太郎伝説2 【PCエンジン】


ドラゴンクエストと日本語と、RPGの叙情 - しっきーのブログ


しっきーさんの、ドラクエの文章とか表現についての文章を読んで、桃太郎伝説2を思い出した。
これも、いかに文章とドットによるグラフィック画像で情報を伝えるかということに苦心されている作品で、とても、良い。
プレイしたいんだけれども、どうにもプレイする手立てがなくて悲しい。PCエンジンのゲームだからなあ…。


“このはきりのけん”

さて、この桃太郎伝説2というゲーム、対象年齢がドラクエよりも多分3歳くらい低い。多分6歳くらいからをターゲットとして設定しているいるんだと思う。童話で知ってる桃太郎を主人公にして、登場人物や物語も昔話からとったエピソードがたくさんある。物語は勧善懲悪で、桃太郎は決して悪いことはしない。鬼も倒すのではなく“懲らしめる”となっていて、主人公は決して殺生をしないようになっている。子どもの好きなウンチネタもあり、たびだちの村(一番最初の村の名前がたびだちの村!このわかりやすさ!)には「ぼくはうんちだよー!ぷりっ!」としゃべるウンチが三体もいる。


そんな対象年齢低めのRPGで、武器の名前についてある工夫がされている。当時のゲームはそれぞれの武器にビジュアルも用意されていないし、装備しても衣装も変わらない。なので、武器の名前だけで、あれが強いこれが強いってある程度わかる必要がある。なので、桃太郎伝説2の武器は、

“このはきりのけん”
“いわきりのけん”

といった形で、切れるものによって強さがわかるという名前の付け方になった、っていうエピソードがある。他にも、金太郎の武器は、まさかりで、銅、鉄、銀、金と順に強くなっていくんだけれども、実際は鉄の方が強いけれども、それをプレイする人たちの直観に合わせて金の方が強くなってる。(金のまさかりとか武器になるんだろうか実際)


技術の制約とギリギリの最新技術の間にゲームは存在した

当時のゲームを作品論として語る際、つい、技術力による制約によってゲームの内容が規定されたそれによってすばらしいものになった(ハイク的に)、というような語り口になってしまいがちだ。
でも、本当は、そうではなくて、ゲームは、その当時できる最新の技術、ギリギリのプログラム手法を使って作られていて、それを売りにしていた。たとえば、この桃太郎伝説2では、最大20人パーティというものがある。
桃太郎伝説ドラクエと同じようなパーティメンバーをずらずらと連れて歩くフィールド画面を採用しているんだけれども、桃太郎伝説2ではその連れて歩く人間を最大20人まで連れて歩くことができる!普通にプレイしていてもシナリオ上17人連れて歩くことになるし、最終的には操作キャラ4人とAIキャラ7人をつれた11人パーティで最後のボスに挑むということになる。(あと、これは、敵を懲らしめて仲間にしていくという桃太郎のキャラクターをシステム上も反映していて11人のうち5人が元々敵です)(友情や愛を否定する鬼たちを懲らしめに行くというストーリー)(友情パワー!)
このぞろぞろと人間をたくさん連れて歩く、というのは、「ファミコンだと5人並ぶとちらついて表示されなくなってしまうけれどもPCエンジンならこれくらいできるぞ!」という技術力を見せつけるための表現で、多分、この“20人つれあるき”を基にしてシナリオも作られていると思う。また、ルーラに相当する“ひえん”という技があるんだけれども、これを使うと、フィールド上をものすごい速さで飛ぶように移動する。これもやはり「こんなこともできるんだぞ!」っていう技術力を基にして作られているんだと思う。実際、ルーラにはないものすごい爽快感があった。
技術のぎりぎりできるとこまでのものをぶっこんでいったのが当時の、ファミコンやPCエンジン、メガドライブのドットゲームだった。「~~がしたい」ではなく「○○と○○と○○ならできる。じゃあそれを使って~~しよう。あとちょっと無理したら~~できる」っていう風に、決してハイクみたいに、限定された制約の中だけで作っていったものではない。


ドットゲームにあったものは、決して叙情ではない

同じハードでも、半年後に出たゲームは去年のゲームではできなかった新しい表現がなされていたりして(戦闘画面の炎や風のエフェクト)当時のぼくらはそういうのに感動したりはしゃいだりしていた。ゲームは常に表現の最先端だった。文字の出力も小さいし、ヴィジュアルもしょぼいけれども、表現という意味で言うならば、本や映像とは違う一方通行ではない、此方のアクションに対してリアクションがある表現媒体というものは、他にはなかったのだ。ファミコンが出た当時は、まだ、一般家庭にビデオテープが普及し始めたばかりで、VHSとベータ(ソニー)で戦争もしていた。映像(テレビ、映画)だって一回見たらそれっきりだった。映画のVHSが一本2万円以上した時代だ。
表現できない隙間はたくさんあるけれども、それは、隙間として味わってもらおうなんて考えてなくて、先ほどの“このはぎりのけん”のように、手元にある使える技術(それは文章表現の技術も含めてだ)で伝わるように伝わるようにと、創意工夫していた。その結果としてあるのが、当時のドラクエであり、そのほかのドットゲームなのだと、思う。


結論は

特にないです。
とりあえず、桃太郎伝説ハドソンって会社から出ていて、そこはスポーツクラブをやってる会社に買い取られたんだけれども、そのせいで続編が出ないとか、アーカイブスされないとか、リメイクされないという噂なので、そのスポーツクラブやってる会社が滅びるか、心を入れ替えてゲームを作るようになってくれたらいいなって思いました。(小学生並の感想)







あと、文章とローカライズの件について

FC版『シャドウゲイト』にみる、あるべきローカライズの姿 | AUTOMATON
此方の記事が、翻訳とゲームの文章についてチョーいいこと書いてる

はてなとは神の不在なり

先日の日記の続き。というか、反省とか説明とか。
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………という、officeのようこそ文をみるたびに、「大言壮語な…無理言うな…」って思ったりしてました。
同じようにはてなの『書き残そう、あなたの人生の物語』って言うのに対しても、同じように、「無茶しやがって……」と思っていたので、主にはてな方面に向けて書いたのが昨日の日記です。


って言う風に、かいたのが、何故か変な方向に飛んで行ってしまったので、ああ、表現というのは難しいものだなあと。反省。もう少しうまく色々伝わるようになりたいししたい。ブログって言うのはもっと自由で適当でいいものだと思います。


はてな村のことは、こちらで漫画にしてます。
はてな村奇譚 カテゴリーの記事一覧 - orangestarの雑記
kindleで加筆修正して電子書籍にもしている。


ほか、
みかんの星web漫画置き場とか
orange starにも、描いた漫画を置いてあるので、できれば読んでやってください。


あと、ここら辺の描いた本も発売中です









ブログは趣味でやるもんで人生とかそういう大げさなものじゃないだろう…っていうのが自分の考え方で、だから大げさに“人生の物語のサービスです!”って言うのは少し言い過ぎだし、無茶振りのし過ぎだと思ったので、なんかそこら辺を軽く突っ込む感じのつもりのネタだったんだけれども、それが、なんでこんなことに。はてな村は地獄です。





※※※こんな感じのキラキラ缶。

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危険!かぞえてんぐさん

NHKのおかあさんといっしょの水曜日のコーナーに“かぞえてんぐ”というのがあるのだけれども、それが新しい人形劇シリーズ『ガラピコぷ〜』になってから、事案っぽさが増している。
チョロミーっていう名前のケモノの女の子のところにてんぐさんがやってきて、チョロミーの持っているものを数える、という構成になっているんだけれども、その内容がヤバい。要所要所がヤバイ。
「てんぐさん〜お鼻さわらせて〜〜」「じゃあ、それ、かぞえさせてくれたらいいよ〜〜」
というやり取りをして、数え終わったらてんぐさんがエクスタシーして、鼻の先っぽから、何かが飛び出す(メタファー)っていうもう、ギリギリどころか完全にアウトっぽい感じ。
さらにこの間は先っぽから出るのではなく、鼻が剥けて(メタファー)中から出てくるっていうギミックで、もう、あれだ。あれです。


チョロミーは、もう少し、いかのおすしとか、そういうのを考えた方がいいと思います。

あなたの人生の物語

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いいの?


あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)

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町でうわさの天狗の子:12巻で完結の超おもしろい漫画

僕だけがいない街、つながりで、10巻程度で完結して面白い漫画

町でうわさの天狗の子(1) (フラワーコミックスα)

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町でうわさの天狗の子 12 (フラワーコミックスアルファ)

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リリカルで、伝奇で、異能バトル?で、なんていうか盛りだくさんだけれども、なんていうかとても丁寧で、友だちとか、日常とか、親とか、田舎のいいところとか悪いところとか、そういうのがいっぱい詰まったスゲーよい漫画なので、是非読んでほしいですよ。



秋姫が、なんていうか、残念なのがとてもいいですし、瞬ちゃんはかっこいいし、タケルくんは、最初出木杉枠で出てきたと思ったらあっという間にへたれて残念なイケメンになったけど、最後に一気に株を上げて、(実際勝利のカギはタケルくんだし)あと、そのほか出てくる子たちもみんないい子で。




個人的に僕は御山の良心の八郎坊が好きです。




町でうわさの天狗の子 コミック 1-12巻セット (フラワーコミックス)

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