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さよならはてなダイアリー

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d.hatena.ne.jp
こう、一時代が終わるって感じがしますね。

未だにはてなダイアリーを使っている有名またははてな村の歴史を刻むはてなユーザー一部


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※追記:平民新聞さん忘れてた

※追記追記(20170628)YAMDAS現更新履歴さんを忘れてた
たまごまごごはんさんもはてなダイアリーをまだ使ってる






とりあえず、思いついたところだけ。まだはてなダイアリーだろうと思って行ってみたら、いつの間にかはてなブログに移行していた人もいて、思ったよりもはてなを使い続けている人って少ないのかもしれない。

本日の「ザ・ノンフィクション」に出演されていたid:phaさんもいつの間にかはてなダイアリーからはてなブログになってるし…。ギークハウスに株式会社はてなのトートバッグがおいてるし……。
phaの日記



あなたは、いくつのダイアリーを知っていますか?


はてなダイアラー百傑はこちら。
secondlife.hatenablog.jp

ibispaintとcsスキャナーを使ってスマホでイラストブログを作ろう!

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今回使用するアプリ

お絵かきアプリ アイビスペイントX 無料

お絵かきアプリ アイビスペイントX 無料

  • ibis inc.
  • エンターテインメント
  • 無料
CamScanner Lite

CamScanner Lite

  • INTSIG Information Co.,Ltd
  • 仕事効率化
  • 無料

他オススメアプリ







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……というオチなんですが、かなりすごいですよ、スマートフォンで使える無料お絵かきアプリ。
実際ちょっと更新するくらいなら、こちらの方が早いくらい。
今回は、写植をする関係でphotoshopを使っていますが。(ibisペイントでも写植を打つことはできるけれども、文字が限られているので)

実際の詳しい加工の話

camscannerは便利って話

CamScanner Lite

CamScanner Lite

  • INTSIG Information Co.,Ltd
  • 仕事効率化
  • 無料

camacannerがちょっとしたスキャナーとしてすごい優秀なんですよ
camscannerを立ち上げて、カメラでスキャンしたい画像を写真に撮ります。

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こんな感じで。すると。
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こんな感じで角度を調整してくれて(自動)
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こんな感じで、画像のコントラストやトーンカーブを調整してくれます。
このアプリ、手の影などがついて画面全体の中で明るさの差ができていても、ちゃんとその影の部分を考えて調整してくれます。パソコンの画像加工ソフトでそこまで自動でできるものはたぶんあまりないと思うので(場所によって自分で調整しないとならなくなる)ものすごい便利ですね。
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で、こんな感じで。

そのあとは、一回iphoneの写真のアルバムに保存しなおさないと、別のアプリで開けないというのが面倒ですね。
で保存したあとは、ibisペイントで。

そしてアイビスペイント

お絵かきアプリ アイビスペイントX 無料

お絵かきアプリ アイビスペイントX 無料

  • ibis inc.
  • エンターテインメント
  • 無料

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立ち上げます

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線画にします

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とりあえず塗りつぶしとペンだけ覚えてください
ペンでふさがれていない境界をふさいでから、色を選択して塗りつぶしツールで淡々と塗っていきます

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はい。

書き終わったら、アルバムに保存して、適当にブログにアップしたらお終いです
色を塗るのがめんどくさかったら線画のままアップしてもいいですし、それもめんどくさかったら、寝てしまうのもいいでしょう。レイコップが布団の掃除におすすめです。








うちの家でも使ってますが、レイコップは布団の掃除にとても便利です、紫外線が出ていて布団を消毒してくれるという噂もあります。猫を飼っていると猫毛がいつの間にか布団についているので、猫を飼っている人は是非買ったらよいでしょう。

801chan.hateblo.jp


寝室にプロジェクターでミニシアターを作れば、ブログを更新するのよりも有意義な時間がすごせます。

orangestar.hatenadiary.jp

amazonプライムに加入すれば、映画も見放題です。

ブログを書いたり絵を描いたりするのよりも、豊かな人生と言えるでしょう。創作という行為はリアルが充実していない人間が現実と折り合いをつけるための行為です。社会や現実と同一化している人間には不要です。社会や現実と同一化すれば、生きるのがとても楽になります。

猫を殺す仕事

猫を殺す仕事

自分の頭で考えて、自分が何をしたいのか考えましょう。

ギガが減る!とテキストサイトの亡霊

話題に少し乗り遅れたけれども、別に、現在の状況にどうこう意見があるわけではないので、まあいいか。と思って。
※6/19:ブクマで指摘のあったビットとバイトを混同している部分を直しました。

231kB:jpg高画質(10)h812

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PR広告の可否についてまで話があるところまでそっくり。

ちょっと前にインターネットのサイトで、PR記事にはPRと書くべきかどうかっていうような議論がありました。その議論の中の意見の可否、なにが正しいのかは別として、その中で“ギガが減る!”という意見があり、“あっ!これ15年以上前にテキストサイトで観たやつだ!”とおもって、ものすごく懐かしい気持ちになりましたよ。
分かりやすく説明すると、当時のインターネット回線は64kbsという今の携帯回線に比べても10倍以上遅いという貧弱なもので、動画はおろか、テキストだけで構成されているサイトでも、表示に1分近くかかるという状態でした。そんなインターネットで、画像を含む広告を貼ると、途端に重くなるわけですね。ユーザビリティよりも、広告収入をとった管理人には、容赦のない“そんなに金が欲しいのか!”“インターネットはただであるべきなのにこの面汚しめ!”(意訳)というような心無い中傷が寄せられました。悲しいですね。アクセス解析を置くだけで、重い重いと怒られるような時代でした。


その後、携帯電話でのインターネットが主流になると、パケットでガリガリと課金されるようになったので、まさに「金を払って広告をみさせられてる」という状態になるのですが、テキストサイト村出身の人間は、携帯電話でインターネットをするという文化がなかったので、議題になることはなく(もっとも携帯電話の広告もサイトが重くなるのを嫌って文字広告が中心でしたが)時は過ぎ…。いつの間にか広告が当たり前の時代になり現在にいたります。


だから、「ギガが減る!」というような単語を聞いてとても懐かしい気持ちになったんですよ。時代は繰り返す。



以下余談なんですけれども、自分は当時から漫画サイトをやっていたため、どれだけ画像の大きさを小さくするか、ということを頑張ってました。
上の、漫画の画像、jpgで231kbあるんですが、これだけ大きいと、表示するのに30秒近く、下手したら2分くらいかかってしまい(計算上は4秒で表示できるはずなんですが、なんかいろいろ重かった。)ユーザビリティがクソ悪いために、何とかしようといろいろ頑張ってたんですよ。
※はてなブックマークでの指摘で、バイト(B)とビット(b)を混同していたことに気付きました。
231kBは231×8=1848bitで、回線が64kbpsなら大体28秒、となります。当時の感覚が大体正しかった。

89kB:h600にしてjpg最低画質

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当時のパソコンの画面のサイズが800×600が主流だったため、高さが600あれば十分でしたので、大体画像サイズの高さを600~500にしていました。これで十分だった。
jpgの最低画質にして、89kbですが、テキストが主流のサイトに比べるとこれでも重かった。

38kB:h600にしてgif8色減色

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で、画像をgifにして、色数を8色までに減らす
これで、だいたい元画像と同じくらいのきれいさで画像のデータを下げることができます。jpgの半分くらい。それでも38kBでまだ重い。1ページだけならいいけれども、4ページくらいの漫画になると死ぬほど重くなる。

28kB:h600にしてgif4色減色

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ちょっとギザギザ出るけれども、ここら辺から、何とかなる感じになってくる。28kB。でももう少し行ける。可読性とサイズの限界を考えるともう一段減らせる。
大体、サイトで使う漫画やイラストは4色まで色を減らすのが基本。

24kB:h600にしてgif3色減色

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画像の色調とか、内容によってはさらに一色減らしても、そんなに絵が劣化しない場合がある。実際に減らして試してみて、大丈夫そうなら3色まで、減らして更新に使ってた。
さっきの4色と比べると、4kb減らすことができる。4kBと言えば、文字で4000文字書くことができる。ものすごいデータ量だ。

19kB:h600にしてgif2色減色

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2色に色を減らして、やっと20kbを切ることができる。ただ、これだとあまりにもシャギシャギになるので、通常使わない。できれば画像のサイズは20kBいかに収めたいところだったんだけれども、なかなかうまくいかなかった。




というような感じで、テキストサイト時代に画像メインのサイトをやるにはいろいろと苦労があったんですよ。ギガが減らないように、必死で頑張ってた。


そのころの漫画サイトの名残がこちらのページになります。
OrangeStarComics
色々画像を減らすために苦心した跡がある。




というような歴史があったことを、皆さんに知ってほしいということで、今日の更新を終わります。漫画買ってください。[PR]



はてな村奇譚上

はてな村奇譚上

りちょうとえんさん

りちょうとえんさん

ドキュメンタリー「幻の動物王国」が「コワすぎ」みたいで怖かった。

amazonプライムに入っている「幻の動物王国」という映画をみました。ドキュメンタリー映画です。

amzn.to

どういう映画化というと

1990年。千葉の奥地で数百匹の捨て犬を養う男が日本中で話題となった。テレビ・雑誌から「愛犬家の神」と崇められ、狂気と紙一重のカリスマで多額の寄付を集めたその男・本多忠祇さんと、彼の王国である「しおさいの里」。配下のボランティアに大雑把な飼育を暴露され、日本中のマスコミから手のひら返しの大バッシングを受けた本多さん。支持者はひとり残らず去り、国民から忘れ去られ数十年の月日が経った今もなお、不法投棄された廃棄物のなか、たったひとりで沢山の犬を養い続けるその真意とは。(公式の説明)

という映画で、千葉の田舎にたくさんの犬と一緒に廃材で埋め尽くされた空き地に住んで生活している男の人をただ映した映画です。お話の終わりは、いつの間にかこの本田さんが亡くなっていて、犬もいなくなっていた、というものです。このドキュメンタリーを観ている最中になぜか、「コワすぎ」や「放送禁止」シリーズを思い出してしまって、どうしようもない不安な気持ちになってしまった。
最初は、この初老の人が、そのようなシリーズに出てきそうな感じなのかな、って思ったのだけれども、そうではないことが見ているうちに分かってきました。
ドキュメンタリーというものは基本的に恐ろしいもので「放送禁止」や「コワすぎ」シリーズはその恐ろしいところを戯化して見せているだけに過ぎないんだ、ということに。


本多さんは100頭以上の犬と暮らしているけれども、別に犬好きではないと本人は言っている。本多さんが犬と暮らしている「しおさいの里」はかつてテレビでも取り上げられたことがあり、そのせいで、飼えなくなった犬や病気になった犬をその近所に捨てに来る人が絶えない。土佐犬やらでかい犬、凶暴な犬、犬種を問わず捨てられていく。本多さんに噛まれたりしないんですか?と聞くと普通に何千回も噛まれたと答えて、逃げる犬を追いかけてって一緒に散歩してたらふく食わしてやればどんな犬でも言うこと聞くようになっちゃう、らしい。皮膚病になって捨てられた皮膚がビロビロになった犬を、「こんなのクレゾールの原液で洗っちゃえばすぐに治っちゃうんだから」と言っていたのが印象深い。家を放火で焼け出されてしまったと言っていて、今は犬と一緒に廃車になったワゴン車の中に布団を敷いて、その中で寝起きをしている。そして朝の4時に起きて犬の散歩をしに行く。


世間一般で観られているドキュメンタリーというものは、“ひとそのもの”を写すものではない。まず物語があり、その人を含む事象に対してのテーマがあり、それに沿った絵を集めて、それに沿った話に編集をする。ドキュメンタリーを撮ろうと思った時に、そして誰を題材にするかというものが決まったときに、もうすでにストーリーというものは出来ている。途中でその想定が現実と違ったとしても、(誠実な作家なら)“その違った現実の姿”という形でやはり新しい物語を作る。そこには作為があり、なにがどうなってどういう結末を得たという起承転結がある。その人がどうしてそうなったのか、そしてどうなるのかには因果がある。


だけれども、現実に生きている人間にはそんな分かりやすい物語はない。人生は複雑であり、様々な原因があって今の姿になり、そして行動も一貫性があるわけではない。人がどこからきて、何物で、どこに行くのかということに関連性もなく、そして、分かりやすい理由もない。人生は怖くて複雑だ。


この「幻の動物王国」は、そのような“物語”を見出せるような編集が行われていない。それが意図的なものなのか結果的にそうなってしまったのかは分からないが。本多さんと出会って、そして話を聞いて、話を聞いて、話を聞いて、次に会いに行ったら本多さんが亡くなっていた。ただそれだけの映画だ。本多さんの話に取り止めはなく、どこまでが本当の起こったことなのか、本当に考えていることなのか分からない。そして、話をする人の常として、何度も同じ話をする。それは細部が変わっていたり、同じようだったり。ネットを調べれば本多さんの過去の話などがある程度見つかるのだけれども、映画の中ではそういう資料を一切示さずに、ただ、本多さんのインタビューとカメラマンの会話だけで終始する。広い空き地の中の、生活の道具や、犬とどのように生活しているのか、だれがここにやってくるのか、そういう話の合間に、本多さんの話が挟まれる。だけれども、それがどこにもつながらない。物語がどこにもない。そこには本多忠祇さんという一人の人間がいるだけだ。それがとても恐ろしい。


人の人生を覗き見るのだ。それはとても恐ろしい。だから“ドキュメンタリーの中に構築される物語”というものは、人の人生をある地点からある地点までで切り取る。人生はずっと続くのに、そして、知りえぬ彼方から始まっているのに、それがないことのように扱う。人生を1クールのドラマみたいに切り取って、めでたしめでたし。その後はもうない。だから怖くない。


だけれどもこの映画には、それがない。始まりも果ても想像できない人生が写されている。それがとても怖い。



「コワすぎ」や「放送禁止」シリーズというものは、そういう“表面的に語られる他人の人生の切り取られた物語”に対して、“ほんとうに、そう?”という疑問を投げかける、そういう作りになっているから、恐ろしい雰囲気がするのだろうな、と思った。妖怪や、その裏の人間の悪意というものは、それらのモキュメンタリー作品の恐ろしい部分の、たぶん半分くらいにしか過ぎないのだと思った。

現在、amazonプライムは月々契約で400円で加入できるようになっています。

色々便利ですし、お試し的に加入してみてもいいんじゃないでしょうか。
orangestar.hatenadiary.jp

映画「青鬼」を見た。聞いていたのよりも悪くなかったよ

映画青鬼を見た。amazonプライムにて。ちなみに原作は未プレイ。

ゲーム原作の映画化。
ゲームは、「青鬼という異形の化け物が徘徊する館に閉じ込められたに閉じ込められた人間が、館の謎を解きながら脱出を試みる」というもので、それを映画のシナリオに落とし込んだようなお話。

amzn.to

この映画のアマゾンレビューをみると、評価が「微妙」とか「最低」とか散々なんだけれども、自分がみたらそこまでひどく無かった。むしろ、しっかり作りこんでいるな、と感心しました。


僕はホラー映画とかパニック映画とか好きで、結構よく見るんですよ。ホラー映画、パニック映画の中にはもっともっとひどい映画がたくさんあるなかで、これはかなりしっかりと作られている方です。。モンスターがちゃんと動くし、CGが地面を歩いているし、編集もちゃんとしていて謎の間がないし、物語全体の謎解きも一応論理が通るように設定されている。


他のホラー映画の平均から比べたら、ちゃんとしてるし面白いし、一体何が不満なのかわからない。みんなクソみたいなホラー映画を見たことがないんだな?かわいそうに…。一週間後もう一度ここに来てください。本当の微妙映画をお見せしますよ、と俺の中の山岡が言っている。とりあえずオススメすると、ダメ映画界ではサメ映画にはずれなしなので、ひどい映画が見たかったら、何とかシャークって書いている映画を見るといいです。トルネードシャークはちゃんと見れる映画になっているので、初心者にもおすすめ。あと、オブザデッド系も、10本中9本は、アチャーな映画なので、おすすめ。初心者にもおすすめできるのはゾンビランドですね。ゾンビ映画の身内向けのダメなところが詰まっています。オススメ。ところで今ググったところ、シャークオブザデッドっていう映画ってまだないんですね。もうだれか作ってると思ったのに…。


話がそれましたけれども、この青鬼、とてもよくできています。あと、予算がない中でちゃんと映画にしよう、見れるものにしよう、という工夫があちこちに感じられる。画面の中で静と動をつけるための手持ちカメラでの移動など、(効果的かどうかは別として)ホラーで試される様々なカメラワークで画面が飽きないように作られていて、ホラー的な演出バリエーションの勉強になる。青鬼はかなりちゃんと作られているCGで、動くしちゃんと地面を歩く。先ほどの追いかけてくるカメラワークは、たぶん“青鬼が固定画面を動く”シーンを極力減らしたいけれども襲い来るシーンを書きたいということでの苦肉の策だと思う。CGが固定画面を動いていると手間がかかるけれども、画面自身が動いているとごまかしがきく部分が多いから。
そういう、「予算内で最高の映画」が作られてる。すごいうまいなあと思うし、ある程度ちゃんと怖いものに仕上がってると思う。「襲われて戻ったらばらばらになった死体がポンってどうなの」っていうレビューもあったけれども、これPC-12指定だから、そこらへんが限界なんだろうなあ…とも思うし。ぼんくら映画好きでない普通の映画ファンにそういう忖度を求めるのは無茶だと思うけれども。


あと、青鬼の初登場シーンがとてもよかった。


すでに何人かが死んでいて、でもなんで死んでいるのか分からない。別々の行動をしていてたら、突然、いたはずの部屋や場所で肉塊になってる。そういうのがあった後、暗闇の中で扉が開く。諸星大二郎の漫画に出てくるみたいな肉の塊の何かがノブをつかんで開いている。肉の塊の一部だけ見えて、カメラが素通りするので(本当にあった怖い話の“お分かりいただけただろうか”のような感じ)不安と不気味感だけが募る。あの一瞬がとてもよかった。


あと、青鬼が、死んじゃったこの声真似をするところとかですね。シナリオの展開の都合で最初から死んじゃってる人間だってことがわかってるんですけれども、そういう“怪物が声真似をして呼んでくる”っていうシチュエーションが好きです。知能があるけれども、知性がないという存在ってとても怖くないですか。


とにかく言われているほどひどいものではなかった。あのエンドには少し納得いかないというのもわかるけれども、たぶん全滅エンドにできない外部的な理由があったんだろう…アイドル映画だしな…。



同じように、「もともとのファンからは叩かれているけれども、映画としてはとても良い出来」という映画に、「リアル鬼ごっこ」があります。これも、原作をうまく改変して、平衡世界物としてうまく物語を作成していてとても面白いです。もし、ちょっとした人生の分岐点の選択肢を別で選んでいたらこうはならなかったのかもしれない、っていうやり直しとか、そういうSF的な物語になっていて、食卓SF好きとしては本当にうれしい。あと、シュールなジョークもよくて。作中で、異世界に飛ばされたときに「王様ってなんだよ?」とその世界の常識を知らない主人公に「王様って日本の王様だよ!」っていって遠くに見えるものすごい高いタワーを指さすシーンがシュールですごい好きですね。会話不可能性のジョーク。藤子F作品でよくあるやつです。そういうSF的ネタと状況説明をいっぺんにしてしまう。かなり脚本が練られている。とてもよいので一回見てみてください。


リアル鬼ごっこ

リアル鬼ごっこ




関連:最近、食卓にSFがのぼることがなくなってきた(ぼくらの勇気~未満都市SP) - orangestarの雑記