orangestarの雑記

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ラセーヌの星のOP前の語りが一言一句に至るまで、文章として完璧なので、ぜひ聞いてほしい


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フランス大革命の前夜、花屋の娘として育てられた美少女シモーヌはラセーヌの星と名乗り剣をとって戦う。しかし彼女は自分が王妃マリーアントワネットの妹であることを、全く知らなかった「(民衆の声)マリーを吊るせ~!!」


というのが、ラセーヌの星のOP前に流れる『語り』なんですけれども、この20秒ほどしかない語りが、細かい前置詞、単語の置き方含めて完璧なんですよ。

まず、フランス革命、ではなく、大革命、という言葉の選択、そしてそれに続く、
「花屋の娘として育てられた美少女シモーヌはラセーヌの星と名乗り剣をとって戦う」
シモーヌの情報として、まず、花屋の娘とあり、これで『庶民』であることがわかる。そして、(~として育てられた)ということで、実はそういう身分ではないということを示唆している。さらに、さりげなく入る『美少女』という情報(これがあるかないかで、視聴者のイメージする彼女の様相が変わってくるし、暗喩などを使わずに直接いってるところが強い、ここは限られた文字数で的確に伝える)
そしてそれに続く「ラセーヌの星と名乗り剣をとって戦う」
ここでは「ラセーヌの星」が何者かまだ分からないが、その直後に『名乗り剣を取って戦う』から、変身ヒーローのような戦う戦士なのだとわかる。そして、ここで、最初に『花屋の娘』と書いておいた部分との落差が出てくる。この【花屋の娘、から始まり、剣をとって戦う】までの1行。ログライン(小説や脚本などで1行でその作品の本質をしめす部分、これが創作において一番重要視される)として完璧すぎるんですよ。

そして、それに続く「しかし」の文。これが、「そして」ではないんですね。
文章的には、そして、でも、しかし、でもいい。
しかし、ここで「しかし」を選ぶことによって、彼女がその運命をまだ知らない、そして、おそらく「マリーアントワネットと思想的に対立するであろう」予感を示している(そして、これによって、直前に語られていた『剣をとって戦う』のがおそらく民衆のためであることが視聴者にわかる)

主人公が実はマリーアントワネットの妹である、という設定そのものもものすごく面白さを予感させるし、本当に「ログライン」が強い。

そして、最後に流れる、民衆の声の「マリーを吊るせ~!」が主人公を、そしてその姉であるマリーアントワネットとの先行きの不安を暗示していて、勇ましさだけではない不安さ、運命の悲劇を予感させる。

この100文字ちょっとの文章で、これだけの情報量と、「面白さの種」を詰め込める技量は本当にものすごいです