- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2015/10/30
- メディア: DVD
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構図とレイアウトが美しい1976年の映画をほぼそのまま再現していて、すごいと思うと同時に、これを作る意味というのはどこにあるのか…誰得なのか…と思わないでもいい。
推理とトリック自身は高度に発達した2015年時点の推理小説に比べると簡単でオーソドックスであるけれども、血の因習と土着のどうしようもない感じって言うのは、時代を超えて普遍的に「ああ、これはもうだめじゃ…」というのが伝わってくる。
シャーロックホームズの長編、四つの署名、緋色の研究、恐怖の谷なんかも、推理パートと地元の風習因習、どうしようもない人間関係の2部構成で成り立っていて、推理パートは時代の中で“すごい!”って感じはしなくなっていくけれども(今の若い子はAKIRAのすごさが分からない現象)因習とか人間関係の部分の面白さという部分は古びない。逆に時代を経ることによって“そういうこともあった”という現代から遠くなってしまった“時代”という付加価値がついて、因習とか土着具合に重みが出るというか。
そういう部分が、今回の映画だけでなく何度もリメイクされるゆえんなのだと思う。