orangestarの雑記

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怪盗グルーのミニオン危機一発

世界の物理的な広がりの距離感が、たぶん意図的におかしくて、それがたぶん子供の目線なのだと思う。


※以下ネタバレ有注意








  • 前作でアメリカ(仮)から北朝鮮(仮)まで自家用飛行機でひとっとびだったのに、好きだった女の子がオーストラリアに引っ越すっていうだけでもう会えない…って感じで落胆する。
  • それ以前に月まで2時間ほどロケットで飛んでいけば着ける距離
  • バレエ教室は、車で送ってもらわないと歩いていけないくらいの距離
  • 水陸両用潜水艇で1時間ほどたぶんいったところにある潜水艦の移動秘密基地から手漕ぎボートで帰れる
  • オーストラリア行きの飛行機から途中で飛び降りて、ハングライダーでアメリカまで戻れる

といった感じで、時間とそこまでの移動距離がばらばら、そしてそこまでいくという距離感もバラバラになってる。
でもこれって、子供の感じる世界地図で、家の周りにある少し遠いものは(この場合バレエ教室だけれども実際の場合は近所のホームセンターとかショッピングモールとか)歩いていけないとても遠い場所という感覚になっていて、遠くとも、たとえばおじいちゃんちなどの自分は車に乗って降りるだけの場所とかだったら、東京から青森くらい離れていても、“いけない距離ではない”という感覚だろうし、反対に、クラスメートが隣の市に引っ越す、っていうだけでも、もう2度と会えない、っていうくらいに遠いところに言ってしまった感覚になる。
そういう子供の持つ世界観を、あえてそのまま落とし込んでるんだろうなあ、って、思った。これってすごい。すごいことですよ。