想像したのより全然まともな映画だった。筋とか、シナリオとかは。
ただ、CGってやっぱり限界があるなーってのも全然関係ないところで思った。
CGと画像加工バリバリで、登場人物のジャンプや、また、行動や演技からでる空気に重さがないように見える。100万の群衆を前にして話してるシーンでもそういう風に見えない。実際の撮影風景では、四方ホリゾンで細切れに動きを取って、それを編集してまとめてるんだろうと想像されるけど、それだと、役者の演技の“入り方”にやっぱり差が出るんだろうなあって思う。有名な黒沢さんの逸話で、部屋の中のシーンで芝居上は使わない引き出しの中に入っている手紙の中の文章まで忠実に再現して小道具を作った、という話があるんだけど、そういう細部にこだわる仕事が、“映画の空気”を作りだすんだろうなあ、と、GOEMONをみた今になって思う。(昔は黒沢監督無茶ぶりするなあとしか思ってなかった)
つまり何かというと
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以下ネタバレあり注意
最後の、屋上でバットと鉈を持って殴りあうシーンで、スタントマンもCGも使わず、実際にレナ役の子と圭ちゃん役の子が既存の建物を利用したであろう古い金属屋根の上で*1バトルするという、ちょっとそれどうなの?っていうシーンがあるんですが、なんか、そこから漂ってくる雰囲気がすごい。レナを説得するときに圭ちゃんが震えてるんですが、それ、演技なのかどうなのかなんかすごい。(でもレナは仁王立ち)
セットや小道具が役者を引っ張るというのは実際にあると思うので、CGってそこらへんで限界があるなあ、って思った。
*1:金属屋根はよく滑る