orangestarの雑記

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はてな村奇譚103

前回のあらすじ

ちょっと昔の話。今よりも僕はずっとずっと言い訳をするのが好きで、理屈を説明するのが好きだったんです。
でまぁ、当時も今と変わらずPVがないんで、
増田と飲みながら「PVがない、だから承認欲求が満たせないんだ」と文句言ってたのです。



はてなオフ会で。



したらまた、この増田が「じゃあ、わかった」と言うのです。「今からネットバトルしよう」と。
ネットバトルなんかしたことないオレは焦りました。「いや、ちょっと待って」とあわてます。
でも増田は、少し遠くで飲んでいるくねくねしてるインターネット互助会を指し、「あそこ行って軽く燃やしてこようぜ」と言い、席を立ちます。
オレは「いや、向こうも迷惑だし」とか「さすがにうざいっしょ」とか言って止めます。
増田は「無視されたら捨て台詞吐いて勝利宣言すればいいんだよ」と言ってましたが、オレが動こうとしないので行くのをやめました。



「じゃあ、互助会はやめて、はてな女子と?*1」と増田は言います。


「逆にそっちの方が難易度高いだろ」とオレは顔をしかめます。


「でもPVがないんだろ? だったらネットバトルするしかないだろ」と増田は口調を強めます。


「そうだけど、もっと普通にPVを増やしたいっていうか」とオレ。


「なに、普通って?」


googleからの検索とか、facebookからのいいネ!と、かブクマのホッテントリとか、そういう…」とハッキリ言えない自分。


「じゃあ、オレが今から大炎上するフォロワーの多いブックマーカーになってお前のブログをブクマしたらいいか?それもブクマからの流入だよな」という増田。


「それは…、だけど、ほら、お前もこの前言ってたじゃん。そういうのでブクマ流入でつく追加ブクマってスパムっぽいブクマが多いっていうか…」


「は?」


「その…」


「…スパムっぽいブクマじゃねぇよ。ノリが良いブクマだよ」


「あ、そうだったね。…でもオレ、ノリが良いブクマ、少し苦手だし。そこまでしてPVが欲しいってわけでもないし…」


増田はオレの顔をじっと見つめながら、一言、


「だせぇ」


と言いました。


ごちゃごちゃ言ってるけど、勇気がないだけじゃん。



彼は言います。


言い訳をして、さも「こういう事情なんだ、だからしょうがないんだ」って言うけれど、
勇気がない自分を必死になって正当化してるだけじゃん、と。
炎上してでもPVを手に入れる勇気もないやつが、PVがないとか言うんじゃない。
どうせtwitterに行けば「相互フォローっていってフォローしてくれるようなユーザーは…」って言うし、
アクセス互助会につれていけば「ああいう無言のコミュニケーションは苦手だし、そういうことをするユーザーとは仲良くなれそうにない」とか言うだろうし、
自分の専門でないジャンルで一席ぶてばって言えば「いや、生半可な知識で描くと炎上するし」って何かにつけて言い訳するんだろ?
だったら「自分には他人のブログに手斧を投げる勇気がないんです」って素直に認めて文句言うんじゃねぇよ。
そっちの方が、よっぽど何かってときに力になりたいってと思うし、
つーか、できない理由並べて、今の自分を否定させずに、わかってもらおうとするその魂胆がだせぇ、と。



あれは恥ずかしかったなー。すげぇ。恥ずかしかった。
その場は言い訳もできず笑ってごまかしたけど、家に帰ったら増田の顔とはてなセリフが思い浮かんで、
はてなブログのダッシュボードの前で「でもさ、でもさ」と必死に言い訳考えてた。
オレにはオレの事情があるんだ、しょうがねぇじゃんかよって。三代目J Soul Brothersの「O.R.I.O.N.」聞きながら(笑)


ひとしきり考えたら、そんな自分を「だせぇ」って思った。



要約:要は勇気で補えなかった//

勇者王ガオガイガー DVD-BOX

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参考:d.hatena.ne.jp

今回の話

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台詞

深淵の先に廃墟の町があるんですよね!/その先には何があるんですか?//……はてなの果つる場所です
ここは?//ここには、かつて狼の一族がすんでいました。/一体どこへ消えたのですか?/彼らはモヒカン族に追いやられ、今はどこへ行ったのか誰も知りません。ですが
ですが一人、この村からでて、ホンモノのトップアイドルになった人がいます/その人は今どこに?//さあ、しりません、はかた、らへんそのあた、りにいると、のことです//

いよいよ明日はてな村奇譚完結です。

長い間ありがとうございました。


文学フリマ5月4日にて、下巻頒布いたします。
完結篇はこんな感じの表紙です。
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よろしくお願いします。長い間お世話になりました。