orangestarの雑記

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赤鬼はもう泣かない/すごく懐かしい匂いのする物語

赤鬼はもう泣かない (ガガガ文庫)

赤鬼はもう泣かない (ガガガ文庫)

本編の内容とは関係ないのですが。
もう10年以上前。2001年ごろのテキストサイトとかその周りに漂っていた空気。希望や絶望、そんな匂いを思い出しました。
あの頃の僕らは、ナフ周辺とか大阪安全ガラスとか、原宿さんとか、そういうサイトをみて、ひとかた、とかのサウンドノベルをプレイして、雫とか、なんか、もう抜くのとは違う、エロシーンさえあれば他は何をしてもいいエロゲをプレイしてた。その、そういう場所に共通して漂っていた空気は、“もうどうにもならないな”という厭世感と、“それでも、何か、自分に新しく大切なものが出来て、そして何とかなってくれるんじゃないか”っていう希望。生きていたくなくて、でも、死にたくなくて、だから、誰かの命を、助けて、感謝されて、忘れられないで、そしてそのまま、自分は死んでいきたいという、奇妙にねじくれた願望をずっと持ってた。自分を残してみんな先にいってくれればいい。そんな事をずっと考えてた。

そんな時の事を、この本を読んで思い出した。